人間は学習と社会的経験によって成長します。実際には、学習には限界があり、人間形成のほとんどは社会的経験でできている(バファリンみたいな言い方ですが)と私は考えます。私は中学受験をさせてもらい、高校も大学も私立に行かせてもらい、学習には十分にお金をかけてもらいましたが、実際のところ自身の成長は「社会的経験」のうえに成り立っていると思っています。(というか勉強が嫌いだったので、経験に頼るしかなかったのです)
一般的には、最初の大きな経験は就職活動でしょう。就職活動解禁日の今日、30年前を思い返してみました。
思い返してみると、幼い考え方で就職活動をしていました。1.知名度、2.給与、3.福利厚生、4.自社ビル、5.年間休日 6.株式上場 7.社員1000人以上、この条件を柱にして必死に履歴書を出していました。そもそも将来何をやりたいからこの大学この学部へ!という大学入学時のベースが無いので、就職活動時もそんな感じです。会社名を言ったらわかってくれる会社に入れることが成功だと思っていました。当時の文系大学生なんてほとんどそうだったんじゃないでしょうか。空前の私立大学ブームで、どの大学も入試倍率10倍を超える競争率でしたから、どこでも入れればよかった、という人ばかりだったのでは?少なくとも私の周りの人はそういう人が多かったです。
当然、もっと就職活動時に考えて動けばよかった、ということになりました。新卒で入社した会社は、上場していて1000人以上だったけど、それほど知名度も無いし、薄給だし、福利厚生なんてあったのかどうか知らないし、自社ビルじゃないし、3か月以上無休で働いたこともあるし、ひどい会社でした(これ、その会社の先輩や後輩も読んでるらしいけど大丈夫かな)。しかし、そこでの経験がいまに生きているのは間違いありません。あんな会社でもとても感謝しているし、いまになって言えるのは、私の就職活動は成功だったかも、と思っています。
結局のところ、入社して、上司・先輩がいて、いろんな泥臭い仕事があり、同期と呑んで会社の愚痴を朝までぶちまけ、お客様と普段行けないお店で経費を使い、失敗して上司と謝りに行き、成功して表彰され、部長にお高いお店連れて行ってもらい、後輩に抜かれ、先輩を抜いて、転職活動して、自分の能力を棚卸して・・・こういう経験をたくさん積むことで、人間は形成されていくのだと思います。入社してからの経験の積みかたで、就職活動を成功にも失敗にもできます。就職の失敗を会社のせいにしている人は、きっとどこに行っても同じことの繰り返しでしょう。
だからといって就職活動を疎かにしていいわけではないです。就職活動期間中に、自分でじっくり考えてみる、そして行動してみる、その経験が必ず自分のためになります。
自分で考えて、やってみる社会的経験。この経験が豊富な人はどこにいっても必要とされる人材になります。これから就職活動始める人や社会人になる人は大事にしてほしいと思います。私もそれを忘れずに、いつでも挑戦して経験値を増やし続けたいです。
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