忘れてはいけないので

【当日の自分】

11年前の3月11日、私はまだ会社員で、ただ、今と同様にクライアントに常駐勤務をしていました。当時は茗荷谷の私立大学に常駐していましたが、たまたまこの日は社内業務で原宿にある自社に戻っていました。

大きな揺れが何度か続く中、自宅と、クライアントに連絡して、無事を確認したので、さて、自分も帰宅をしようと思いました。しかし、電車が動いていないことがわかり、23時半ぐらいまでは会社に居ました。「むっちゃん!西武線動き始めたらしいよ」と社内の誰かが教えてくれたので、そこから30~40分かけて西武新宿まで歩き、帰宅したのは3時頃だったと記憶しています。


【震災後の記憶】

その会社を退職し、いまの会社の前身となる浜松町の会社で働いていたとき、今から5年ぐらい前でしょうか。前職の同僚と昼食でもどうか?という話になり、私の会社に近い竹芝にしよう、と提案しました。食事を終え、海を見ながら缶コーヒーを飲んでいるときに「震災後ずっと海を避けていたんですよね。久しぶりに海を見ました」と彼がポツリと言いました。彼は被災地出身で、身近にご不幸もあられたとのこと。5年間も海を見ることができなかった彼に驚いたのと同時に、彼の出身地を知っていたのにもかかわらず、強引にも海岸に誘ってしまったことを深く反省しました。

昼食後に見た快晴の空と穏やかな海、彼の言葉がずっと記憶に残っています。


株式会社エフエムエージェント武藤オフィスNEWS

(株)エフエムエージェント武藤オフィス http://www.fmagent.co.jp/ のNWESページ